自動車オークションサイトを見ていると、「予備車検可」や「予備検査付き」という車両販売タイトルを見かけませんか？
「車検が付いているのだろう」と思っている方がほとんどではないでしょうか。
結論を申し上げますと、
車検は付いています！
ですが、車検は付いているけれども、その車は公道が走れないのです。
どういうことなのか、ここでは、予備車検について詳しく解説いたします。
自動車オークション等で車を購入したい方は、是非とも参考にしてください。
予備車検とは
通常、車検は「継続車検」と「新規車検」の2つに分かれます。
継続車検は、名前の通り「継続して車検を受けること」で、車検の有効期間が満了した後も、引続きその自動車を使用しようとする時に受ける車検のことです。
新規車検は、「ナンバーの付いていない車」を公道で走らせるために行う車検のことで、車検終了後には、ナンバー、車検証が交付されます。
予備車検とは、新規車検と同じ扱いになりますが、「ナンバーを付ける前までの検査を終了させておく」という検査ですので、ナンバー、車検証は交付されません。
ただし、車検証の代わりに「自動車予備検査証」が交付されます。
ネットオークション等で購入後、予備車検が付いているので購入した場所が近くだから受け取りに行こうと思っていても、ナンバーが付いておらず乗って帰ることは出来ませんので、注意が必要です。
予備車検付きの車を購入する場合の3つの注意点
「予備検査付き」の車を購入する場合に、注意しなければいけない点がいくつかありますので、ご紹介いたします。
１．有効期限
予備検査に合格した場合、車検証は交付されませんが、代わりに「自動車予備検査証」が交付されます。
自動車予備検査証は有効期限が設定されており、予備検査証を交付されてから「3ヶ月」とされています。
3ヶ月以内に、本登録（ナンバー交付）を済ませなければ無効になってしまい、再度、検査を受けなければいけなくなりますので確認が必要です。
購入したい車が予備車検付きとあっても、すでに予備車検を受けている可能性もあります。
これから予備車検を受けるのか、それともすでに受けているのか、確認をしておきたいところです。
２．法定費用等
車検に合格しているから、もうお金がかからないと思っているのであれば、それは間違いです。
予備車検の車を購入する方は、ご自身で手続きを取る方が大半です。
以下の費用が別に現金で支払わなければなりませんので、確認しておきましょう。
- 自賠責保険料
- 自動車重量税
- 自動車税
- ナンバー代
- 車庫証明
- 仮ナンバー代
- 登録手数料
車種や年式によって費用が違いますが、約10万円の費用が別途かかると認識していた方が良いでしょう。
３．法定点検
予備検査に合格しているということは、法定点検も合格していると思っている方が多いのではないでしょうか。
業者などによっては、法定点検まできちんとやってから予備検査を受けている場合もあるかと思いますが、義務ではないので、ほとんどが検査を通すだけだと思われます。
法定点検はしていないと認識していた方が良いでしょう。
「車が到着後、しばらくしてからある場所が壊れてしまった」なんて事もあるかもしれません。
少なくとも、車が手元に到着したら、最低でも下記だけは確認しましょう。
- タイヤ残り溝
- タイヤ空気圧
- ブレーキパッド残量
- オイルチェック
気になるようでしたら、ナンバーを取り付け後「オートバックス」や「イエローハット」で無料点検を行ってもらうのも良いと思います。
予備車検付きの車を購入した後のナンバー取得手順
予備車検は車検に合格しているだけですので、ナンバーを自分で取得しなければなりません。
自動車を使用する住所を管轄する運輸支局で手続きを取りましょう。
- 警察署で車庫証明を取得
- 自賠責保険に加入
- 仮ナンバーを各市役所で取得
- 車に仮ナンバーを付け管轄運輸支局に行く（平日8:45～16:00）
- ナンバー、車検証交付後、仮ナンバーを各市役所に返却
運輸支局へは予約する必要がありませんので、仮ナンバーを取得したらすぐに向かいましょう。
車庫証明の発行に時間がかかるかもしれませんので、ナンバー取得までの日数は、1週間ぐらいかかると思った方がいいでしょう。
車庫証明については「車庫証明の申請から取得までかかる時間をご紹介！」をご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
予備車検は、結局自分で手続きを取らなければならず、あまりメリットを感じられないかもしれません。
「予備車検付き！」と書かれていても、そこは気にせずに、車両状態を重点的に気にした方が良いでしょう。
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