「発炎筒の期限が切れているので交換しておきますね」と、車検の時に言われた方いらっしゃいませんか?
発炎筒には有効期限がある事じたい初めて聞く方も多く、ほとんどの方が以下のように思う事でしょう。
期限が切れている=車検に通らないから交換する
皆さんが知りたい結論を最初にお答えしますと
「発炎筒には有効期限がありますが、期限が切れていても車検には合格します」
そんな、発炎筒でも知っておきたいことがいくつかありますので、詳しくご紹介したいと思います。
発炎筒の保安基準
発炎筒は「道路運送車両の保安基準、第43条の2(非常信号用具)」によって以下のように明記されています。
(非常信号用具)
第43条の2 自動車には、非常時に灯光を発することにより他の交通に警告することができ、かつ、安全な運行を妨げないものとして、灯光の色、明るさ、備付け場所等に関し告示で定める基準に適合する非常信号用具を備えなければならない。ただし、二輪自動車、側車付二輪自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車及び被牽引自動車にあつては、この限りでない。
さらに色、明るさ、備付け場所などは別途告示で基準が定められており、以下に簡単に明記します。
- 夜間200mの距離から確認できる赤色の灯火を発するもの
- 自発光式のもの
- 使用に便利な場所に備えられたものであること
・運転者席又は運転者の乗降口において直接確認できない箇所に備えられたものは不可
・容易に取り外しが出来ないものは不可 - 振動、衝撃等により、損傷を生じ、または作動するものでないこと
上記の4つを満たしていれば、発炎筒だという事になります。
発炎筒の性能
一般的な発炎筒は、直径約30mm、長さ約130mm、昼間でも約600m先、夜間だと約2km先からでも炎(光)を確認することが出来るそうです。
ここでは、そんな発炎筒の性能についてご紹介したいと思います。
品名 | 自動車用緊急保安炎筒 |
規格 | 日本工業規格 JIS D5711 |
燃焼時間 | 5分以上 |
炎色 | 赤色炎 |
光度 | 160カンデラ以上 |
直径 | 27mm~37mm |
長さ | 135~165mm |
重量 | 100g~120g |
薬量 | 76g~83g |
有効期間 | 4年 |
発炎筒と車検の関係性
「車検では発炎筒に関わる検査項目が無い」と言われている方もいらっしゃいますが、いやいや、そんな事はありませんよ。
車検では、「JIS D5711「自動車用緊急保安炎筒」の規格又はこれと同程度以上の規格の性能をもつ発炎筒」 が有るか無いか、これを見ます。
しかし、声を大きくして言う訳ではありませんが「有効期限を見ているわけではなく、規格に適合している発炎筒が有るか無いか」を見ていると言うのが実際のところでしょう。
では、発炎筒が無かったら?
当たり前ですが、車検には合格しません。
車検の検査レーンの最初に発炎筒などの確認をしますが、発炎筒部分だけを不可とし、その他の部分を検査した後、発炎筒を備え付けて、合格となるそうです。
車検には有効期限は関係ありませんが、万が一、使用しなければいけなくなった時に火が付かないなどの不具合になるのは避けたいところですので、有効期限や損傷していないかなどの確認をしておいた方が良いでしょう。
発炎筒の種類
発炎筒は、「火薬式発炎筒」と「LED式発炎筒」の2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットを交えながら、詳しくご紹介したいと思います。
1.火薬式発炎筒
火薬式発炎筒は、「日本カーリット株式会社」と「国際化工株式会社」の2メーカーが主なメーカーとなっています。
火薬式発炎筒の考えられるメリット・デメリットは以下になります。
メリット | デメリット |
LED式よりかなり明るい LED式より少し安い | 有効期限がある 使用は1回のみ 使用可能時間が短い 着火が難しい |
サンフレヤーは、国際化工の発炎筒です。
サンフレヤーの他にも、小型軽量化された「サンフレヤーACE」や緊急脱出用ガラス破砕具が付いた「サンフレヤーACE&リリーフ」というものもありますので、興味のある方はそちらも確認すると良いでしょう。
商品名:サンフレヤー
規格:JIS D-5711
製品サイズ:長さ138mm×直径37mm
燃焼時間:5分以上
火薬量:約83g
光度:160カンデラ以上
有効期限:製造後4年
参考価格:641円
ハイフレヤー5は、日本カーリットの発炎筒です。
ハイフレヤー5の他にも「スーパーハイフレヤー5」と言った小型の発炎筒もありますので合わせて確認しておくと良いでしょう。
商品名:ハイフレヤー5
規格:JIS D-5711
製品サイズ:長さ151mm×直径33mm
燃焼時間:5分以上
火薬量:約76g
光度:160カンデラ以上
有効期限:製造後4年
参考価格:641円
2.LED式発炎筒
LED式発炎筒は、「エーモン工業株式会社」と「株式会社小林総研」の2メーカーが主なメーカーとなっています。
LED式発炎筒の考えられるメリット・デメリットは以下になります。
メリット | デメリット |
有効期限なし 何回でも使用可能 使用時間が長い 誰でも簡単に使用可能 | 昼間の使用ではほとんど見えない 電池の寿命確認をしなければいけない 火薬式に比べ少々高い |
エーモン工業の非常信号灯は、赤色LEDが点滅する非常灯です。
夜間ですと約200m先からでも確認でき、持ち手部分はマグネットが付いており、ボディへ設置可能です。
「国土交通省 保安基準認定品」として車検に対応していますので、 あったら便利なのは間違いありません。
商品名:非常信号灯
製品番号:6726
製品サイズ:長さ150mm×直径33mm(約37mm)
製品重量:99.8g
電源:単四アルカリ乾電池2本
光度:5カンデラ
連続点滅時間:約20時間
参考価格:641円
小林総研の非常信号灯は、懐中電灯機能を搭載した非常灯です。
「国土交通省 保安基準認定品」として車検に対応し、懐中電灯としても使用可能なのはとても便利です。
強力マグネットでボディに固定し、強力発行により夜間200m以上先からの確認が可能だと言います。
商品名:非常信号灯
製品番号:KS-100L3
製品サイズ:長さ153mm×直径32mm(最大38mm)
製品重量:108g
電源:単四アルカリ乾電池2本
光度:5カンデラ
連続点滅時間:約20時間
参考価格:1,070円
発炎筒の処分方法
発炎筒は、「使用済」か「未使用」かによって処分方法が異なります。
1.使用済発炎筒の処分方法
発炎筒は、火薬類取締法上の「玩具煙火(がんぐえんか)」に分類されます。
皆さんも一度はやったことはあるあの「おもちゃ花火」も玩具煙火です。
おもちゃ花火はどうやって処分していますか?
ほとんどの方は、使用済の花火を水につけて消したあと燃えるゴミとして処分している事でしょう。
発炎筒も同じ事で、使用済のものは燃えるゴミとして処分可能です。
2.未使用発炎筒の処分方法
ディーラーや整備工場で車検時に発炎筒の期限が切れてるので交換した場合は、ディーラーや整備工場で未使用の発炎筒は処分してくれます。
LED式発炎筒であれば捨てるのは簡単ですが、インターネットで火薬式発炎筒を購入した場合、古い発炎筒はどうやって処分するのでしょうか。
結論は「個人では未使用発炎筒は処分できない」という事です。
ではどこで処分するかと言うと、ディーラー、整備工場などで処分依頼するしかありません。
オートバックスやイエローハットでも処分は可能ですので、お近くの店舗に聞いてみると良いでしょう。
基本的に無料で引き取ってくれますよ。
まとめ
発炎筒と車検の関係についていかがでしたか。
私は免許を取得してから今まで約20年以上になりますが、いまだに発炎筒を使用したことがありません。
発炎筒なんて使用しないに越したことはありませんが、万が一を想定し有効期限などのチェックをするか、やはりおすすめはLED発炎筒でしょうか。
もし車の乗り換えの際には、ご自身で取り替えたLED発炎筒を外すことをお忘れなく!
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