「1年点検って車検とは違うの？」「受けないと何か問題があるの？」 そんな疑問を持ったことはありませんか？
1年点検（12ヶ月点検）は、法律上の義務ではないものの、安全なカーライフを続けるためにとても重要な点検です。
点検を受けることで、重大な故障や事故を未然に防ぎ、結果的に車の寿命や維持費にも大きく関わってきます。
ここでは、1年点検の基本情報や点検項目、費用の目安、そして車検との違いまで、初心者にも分かりやすく丁寧に解説していきます。
1年点検とは？法的な位置づけを確認しよう
「1年点検って、やらないとダメなの？」と疑問に思ったことはありませんか？
この点検は車検とは異なり、法律上の“義務”ではありませんが、安全な走行を維持するための重要なチェックです。
ここでは、その位置づけをわかりやすく整理します。
1年点検の概要
1年点検とは何か？どのような法的位置づけがされているのかを理解することで、「受けるべきか」の判断がしやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 12ヶ月定期点検（法定点検） |
| 法的扱い | 努力義務（未実施でも罰則なし） |
| 目的 | 不具合の早期発見・予防整備 |
| 対象 | 自家用乗用車（軽自動車含む） |
💡ポイント：車検では“通る状態”かどうかを検査するだけですが、1年点検は“これからも安全に乗り続けられるか”を見極める作業です。
1年点検の主な点検項目とは？
1年点検では、どのような箇所が点検されるのでしょうか？
ここでは整備士が注目する基本的な項目を中心に紹介します。
主な点検ポイント
点検項目の中でも、安全性に直結する重要なパートをわかりやすくリスト化しました。
- エンジンオイルの量・汚れ
- バッテリー電圧・端子の緩み
- 冷却水の量・漏れ
- タイヤの空気圧・溝の深さ・摩耗状態
- ブレーキパッドの残量・液漏れ
- 下回りのサビ・腐食
点検後には「12ヶ月点検整備記録簿」が発行され、整備内容が明確に記録されます。
🔧 プロ整備士の目が光る！
わずかな異音や振動の変化など、ドライバーが気づかない“兆候”を見つけてくれるのも、1年点検の大きな価値です。
定期点検を受けるメリットとは？
「義務ではないなら受けなくても…」と思ってしまうかもしれませんが、定期点検には数多くのメリットがあります。
ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。
定期点検で得られる3つのメリット
ここでは、1年点検を定期的に受けることで実感できる、代表的な3つのメリットについて具体的に紹介します。
① 故障リスクを未然に防げる
消耗部品の劣化や異常を早期発見することで、重大なトラブルを回避できます。
突然のエンジン停止やブレーキトラブルのような「命に関わる故障」の予防にもつながります。
② 高額修理の回避につながる
たとえばブレーキパッドの摩耗に気づかずローターまで傷めると、修理費は倍以上。
軽微な整備で済ませられるうちに対応することで、結果的にコストを抑えられます。
③ 中古車売却時に信頼性アップ
点検記録がしっかり残っている車は、中古車として売却する際に査定評価が高くなりやすい傾向にあります。
「整備の手が行き届いていた車」として、買取価格が数万円変わることも。
💡こんな方は特に要チェック
- 家族を乗せることが多い
- 高速道路をよく利用する
- 少しでも長く車に乗り続けたい
1年点検はどこで受ける？ディーラーと整備工場の違い
点検はどこで受けるかによって費用や整備内容が異なります。
ここでは主な選択肢である「ディーラー」「整備工場」の違いを見ていきましょう。
ディーラーで受ける場合
ディーラーでの点検は、メーカー基準に沿った安心感があり、保証との連携もスムーズです。
- メリット：メーカー専用診断機器や純正部品の使用
- デメリット：費用はやや高めで、混雑していることも多い
民間整備工場・カー用品店などで受ける場合
費用を抑えたい方や、地元で気軽に相談したい方に選ばれやすいのが民間工場や量販店です。
- メリット：柔軟な対応と価格面での魅力
- デメリット：整備技術やサービスにばらつきがある場合も
💬どちらを選んでも、法定12ヶ月点検に対応していれば整備記録簿は発行されます。
気になる費用相場と時間の目安
点検費用や時間がわからないと、なかなか受ける決断ができないもの。
ここでは相場と時間の目安を表でわかりやすく紹介します。
費用相場（目安）
以下は代表的な価格帯です。
整備内容や車種によって変動する場合があります。
| 車種 | 点検費用 |
|---|---|
| 軽自動車 | 約10,000〜15,000円 |
| 普通車（〜2.0L） | 約15,000〜25,000円 |
| 大型・輸入車 | 約25,000円〜 |
所要時間の目安
点検内容により時間も変動します。以下はあくまで目安です。
- 簡易点検のみ：1〜1.5時間
- 追加整備が必要な場合：半日〜1日程度
1年点検とユーザー車検の違いを理解しよう
1年点検とユーザー車検を混同している方も多いですが、それぞれ目的と役割が異なります。
ここでは一覧表でその違いを明確にしておきましょう。
点検と車検のちがいを一覧で比較
| 項目 | 1年点検 | 車検 |
|---|---|---|
| 目的 | 安全の維持・予防整備 | 法令基準に適合しているかの検査 |
| 義務 | 努力義務（罰則なし） | 法的義務（未実施は違反） |
| 実施者 | 整備士・整備工場 | ユーザー or 認証工場 |
| 費用 | 10,000〜30,000円程度 | 法定費用＋整備費で50,000〜100,000円以上 |
ユーザー車検でも点検は必要？
ユーザー車検を選んだ場合も、事前にしっかり点検整備をしておくことが重要です。
安全性の確保と法令遵守のためにも、点検記録簿は用意しておきましょう。
まとめ
1年点検は義務ではありませんが、受けることで得られる安心感やメリットは非常に大きいものです。
安全性の確保、故障の予防、整備記録による信頼性の向上など、車を長く快適に使うための基本ともいえる点検です。
費用や所要時間もそこまで大きな負担ではなく、ディーラー・整備工場などで柔軟に対応してもらえるのも魅力のひとつです。
大切な家族を乗せる車だからこそ、定期的なチェックで“もしも”に備えておきたいですね。
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