日産の「残価設定型クレジット(残クレ)」は、契約満了時の車の価値(残価)をあらかじめ設定し、残りの金額のみを分割で支払う仕組みです。
これにより、月々の支払いを抑えながら新車に乗れるため、短期間で乗り換えたい人や、初期費用を抑えたい人に向いています。
また、修理補償サービス「ケアプラス」や、免許返納時の特典がある「ほっとプラス」など、日産独自のサポートも充実しています。
ここでは、日産の残クレの仕組みやメリット・デメリット、契約時の注意点を詳しく解説します。
日産の残クレとは?
新車を購入するとき、「できるだけ月々の支払いを抑えたい」、「数年ごとに新しい車に乗り換えたい」と考える方に最適なのが、日産の「残価設定型クレジット(残クレ)」です。
残クレの仕組み
- 契約時に「契約満了時の車の価値(残価)」をあらかじめ設定
- 残価を除いた金額のみを分割で支払うため、月々の負担を軽減
- 契約満了時に「乗り換え」「返却」「残価を支払って所有」の3つの選択肢
通常のカーローンと比較すると、支払額が大幅に抑えられるのが特徴です。
日産の残クレの仕組み
具体的な数値を用いて、どのように支払いが変わるのか見てみましょう。
例:新型セレナ(車両本体価格 400万円)の場合
項目 | 一般的なカーローン(5年) | 残クレ(5年契約) |
---|---|---|
頭金 | 0円 | 0円 |
残価(契約満了時の価値) | 0円 | 200万円(50%) |
分割支払対象額 | 400万円 | 200万円 |
60回払いの月々の支払い額 | 約72,000円 | 約36,000円 |
このように、支払う金額が半分程度に抑えられるため、月々の負担を軽くしながら新車を購入できるメリットがあります。
日産の残クレの特徴
契約終了時には、以下の3つの選択肢があります。
契約満了時の3つの選択肢
契約終了時には、以下の3つの選択肢があります。
- 新しい日産車に乗り換える
乗り換え時に新たな残クレ契約を結ぶことで、常に最新の車に乗れる
EV(電気自動車)や最新技術搭載車にもスムーズに移行可能
- 車を返却する
乗り換えの予定がなく、車が不要になった場合に最適
走行距離や車両状態によっては、追加精算が発生する可能性がある
- 残価を支払って車を所有する
気に入った車をそのまま自分のものにできる
一括払い or 残価を再ローンで支払いが可能
走行距離の設定が選べる
日産の残クレでは、契約時に「月間の走行距離コース」を選択可能です。
例えば、1,000kmコースを選択した場合、3年契約なら最大36,000kmまで走行可能です。
契約距離を超えた場合、1kmあたり5円の超過料金が発生するため、月間走行距離が多い人は1,500kmコースを選ぶのが適切です。
また、契約満了時の査定では、走行距離の上限を超えていると残価が減額される可能性があるため、事前に自分の利用スタイルを考慮して適切なコースを選ぶことが重要です。
走行距離コース | 月間の制限距離 | 超過料金 |
---|---|---|
1,000kmコース | 月1,000kmまで | 1kmあたり5円~ |
1,500kmコース | 月1,500kmまで | 1kmあたり5円~ |
修理補償サービス「ケアプラス」(自動付帯)
日産の残クレを契約すると、自動で付帯されるのが「ケアプラス」という修理補償サービスです。
これは、契約期間中に発生した小さな傷や損傷に対して、一定の修理費用を補償するものです。
🚗 ケアプラスの補償内容(初年度登録より1年間適用)
ケアプラスでは、以下のような車のキズや損傷を補償します。
✅ 初年度登録より1年間の補償
✅ サービス適用は補償期間中1回のみ、対象は1箇所まで
補償対象部位 | 補償限度額 | 適用条件 |
---|---|---|
フロント・リアバンパーの擦り傷・へこみ | 最大 30,000円 | 補償期間中1回限り、1箇所のみ適用 |
ホイールのガリ傷 | 最大 30,000円 | 補償期間中1回限り、1箇所のみ適用 |
ドアのへこみ(ドアパンチ被害など) | 最大 30,000円 | 補償期間中1回限り、1箇所のみ適用 |
ケアプラスの注意点
以下のケースでは補償対象外となるため、事前に確認しておきましょう。
❌ 大きな事故による修理(事故車扱いになるレベル)
❌ 走行中の事故による車両全体の損傷
❌ ペイントやカスタマイズによる改造部分の修理
❌ 他者の車との接触事故(保険適用になるケース)
❌ サービス適用は「補償期間中1回のみ、1箇所限定」
🚗 つまり、「日常のちょっとしたトラブルによる軽微な修理」に特化した補償サービスということになります!
シニア向けあんしん特約付きBVC「ほっとプラス」(任意付帯)
日産の残クレには、60歳以上のドライバー向けに提供される特約付きプラン「ほっとプラス」があります。
これは、高齢ドライバーの方がより安心してカーライフを送れるように、万が一の免許返納時や体調の変化に対応できる特典が付帯されたプランです。
🚗 ほっとプラスの主な特典
「ほっとプラス」には、以下のようなシニアドライバー向けの安心特典が付帯します。
特典内容 | メリット |
---|---|
① 免許返納時の特別対応 | 免許返納後、未払いのクレジット支払いを免除(条件あり) |
② 万が一のサポート | 急な体調不良時、車両の引取りサポートあり |
③ 視界サポート機能搭載車の提案 | 夜間運転の視認性向上、衝突防止システム搭載車の推奨 |
④ 長距離運転時の負担軽減サポート | 疲労軽減シートなど、快適性に配慮した車両の選択肢あり |
🚗 特に注目したいのが「免許返納時の未払いクレジット免除制度」 です!
通常、残クレ契約中に免許を返納すると、残価を含めた未払い分を一括返済しなければならない場合があります。
しかし、「ほっとプラス」に加入していると、一定の条件を満たせば、その未払い分の支払いが免除されるのです。
ほっとプラスの注意点
「ほっとプラス」は、任意付帯のオプションとなるため、加入するには追加料金が発生します。
❌ 以下のケースでは適用されない可能性があるため、注意が必要です。
- 免許返納の理由が「事故による免許取り消し」など、特定の条件に該当する場合
- 一定期間のクレジット支払いを経ていない場合
- 返納後も運転を継続する意向がある場合
🚗 つまり、「ほっとプラス」は、将来的に免許返納の可能性がある方にとって、大きなメリットがあるプランですが、適用条件を事前にしっかり確認することが重要です!
日産の残クレが向いている人・向いていない人
日産の残クレが「向いている人」と「向いていない人」について、まとめてみました。
✅ 日産の残クレが向いている人
✔ 月々の支払い負担を抑えたい人 → 通常のローンよりも月々の支払額が少なく、新車に乗りやすい
✔ 3年~5年ごとに新しい車に乗り換えたい人 → 残クレ契約満了時に新しい車に乗り換える選択肢がある
✔ 電気自動車(EV)や最新技術搭載車に興味がある人 → 日産はEV(リーフ、サクラ、アリアなど)の残クレ適用車種が豊富
✔ 走行距離が少なめ(月間1,000km~1,500km以内) → 走行距離超過による追加費用が発生しないよう、距離が少ない人に適している
✔ 駐車時のキズやへこみが気になる人 → 「ケアプラス」が付帯しているため、一定の修理補償がある(初年度登録より1年間、1回・1箇所のみ適用)
✔ 免許返納を考えているシニアドライバー → 「ほっとプラス」に加入すれば、免許返納時に未払い分の支払い免除が可能(条件あり)
✔ 将来的に車の所有を考えていない人 → 残クレの契約満了時に返却できるため、車を所有せずに常に新車に乗りたい人に向いている
❌ 日産の残クレが向いていない人
✖ 1台の車を長く乗り続けたい人 → 契約満了時に乗り換えか返却を求められるため、長期使用には不向き
✖ 月間走行距離が1,500kmを超える人 → 超過すると、1kmあたり5円~の追加料金が発生する可能性あり
✖ カスタマイズや改造をしたい人 → カスタム不可(返却時に純正状態であることが求められる)ため、改造したい人には向いていない
✖ 車の所有権をすぐに持ちたい人 → 残価を支払わない限り、車の所有権はディーラー側にある(ローン完済しても自分の車にはならない)
✖ 事故リスクが高いと感じる人 → 事故歴がつくと、契約満了時に査定減額や追加精算の可能性がある
✖ 短期間で契約を解除する可能性がある人 → 途中解約時には、残債を一括で支払う必要があるため、長期的に乗れない可能性がある人には不向き
まとめ
日産の残クレは、月々の支払いを軽減しながら新車に乗れる便利なプランです。
特に定期的に新車に乗り換えたい人や、EV(電気自動車)を検討している人におすすめです。
しかし、走行距離の制限や、契約満了時の選択肢、途中解約時のリスクには注意が必要です。
カスタマイズができない点や、契約満了時の追加費用の可能性も理解した上で契約することが重要です。
「短期間で新車に乗りたい」「月々の支払いを抑えたい」 という方には最適ですが、「1台を長く乗り続けたい」「カスタマイズを楽しみたい」 という方には向いていません。
👉 日産の新車購入を検討している方は、残クレの特徴を理解し、自分に合った支払い方法を選びましょう!
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