寒い地域や山間部にお住いの方なら、毎年やって来る冬に向けてスタッドレスタイヤやタイヤチェーンを準備されるかと思います。
しかし、あまり雪の降らない地域にお住いのであれば、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを準備するのはもったいないと考える方がほとんどでしょう。
そんな中「タイヤソックス」と言う、タイヤに着ける靴下?がある事をごぞんじでしょうか。
そこで、あまり聞きなれない「タイヤソックスって何?」「本当に効果あるの?」などと思っている方に、「タイヤソックス」についてくわしく説明していこうと思います。
タイヤソックスとは
出典:https://issechains.jp/products/isse-snowsocks-classic
タイヤソックスとは、雪や氷上を走行できる画期的なタイヤ用靴下の事を言います。
タイヤソックスは布製タイヤチェーンとも言われ、金属製のタイヤチェーンではなく「布で出来たすべり止め」という位置づけであり、世界初の革新的な製品でした。
都心部に住んでいる方のほとんどは、冬になっても冬用タイヤであるスタッドレスタイヤを購入する訳ではないと思いますが、突然の雪予報をニュース等で聞くと、どうしようか慌てて、オートバックス等でタイヤチェーンを探す事が多いとよく聞きます。
タイヤチェーンは、今では簡単な取付のチェーンもありますが、頻繁に装着する訳ではないので、意外と難しいです。
しかし、軽量かつコンパクトで携帯性に優れ、タイヤチェーンに比べて装着や着脱も簡単なため、女性でも簡単にタイヤに装着することが可能なのでタイヤソックスを車に常備しておくと安心ですよね。
大手自動車メーカーの純正用品や国土交通省が昨年12月に再定義した「チェーン規制適合商品」として認定されているほどです。
タイヤソックスのメリット・デメリット
タイヤソックスはメリットばかり目立ちますが、デメリットはないのでしょうか?
タイヤソックスのメリット・デメリットについて考えられることをまとめてみました。
タイヤソックスのメリット
タイヤソックスで考えられるメリットは以下があげられます。
- 軽量・コンパクト
- 着脱しやすい
- 車高が低い車でも可能
- 布製で非常に静かで乗り心地が悪くなりにくく走行後の締め直しが不要。
- チェーン規制にも適合しているので、一般道でも高速道路でも走れる。
- タイヤチェーンに比べてアルミホイールや車を傷付けてしまうリスクが少ない。
走行性能
一番気になる事は「走行性能」ではないでしょうか。
布が雪に食い込むか、どんな走行感なのか、使用してみないと分からないかもしれませんが、取付レビューをしている方が結構います。
そのレビューを確認してみると、圧雪路、凍結路ともにスタッドレスに迫る性能を発揮しているとの見解がありました。
軽量・コンパクト
例えば、タイヤソックスの(布製タイヤチェーン)代表作である「オートソック」で言えば、約30cmの正方形パッケージで、厚さが約3cm。
重さも1kgにも満たないので、バッグにだって入る程、軽量・コンパクトです。
金属タイヤチェーンですと、重さやトランクに収納しておく際のスペースの問題とありますが、そんな事はありません。
また、洗濯が出来る商品もあるので、干した時にでも穴とかが開いていないか確認をすると良いでしょう。
着脱しやすい
冬にスタッドレスタイヤを取り付ける方でも、タイヤチェーンを着ける機会がなかなか無いと思います。
筆者である私は雪国育ちでしたので、良く分かります。
着脱簡単な金属タイヤチェーンもありますが、それでも取付が難しいと言います。
タイヤソックスの場合は、タイヤに被せて、そのまま発進するだけと超簡単!
これなら女性でも簡単ではないでしょうか。
車高が低い車でも可能
車高が低い車は、タイヤとタイヤハウスのすき間が狭いので、金属タイヤチェーンだとキズや故障の原因になってしまいます。
しかし、タイヤソックスですと、そんな心配はいりませんよね。
布ですから切れたとしても、金属製に比べて、キズがつくことは少ないと思います。
タイヤソックスのデメリット
タイヤソックスで考えられるデメリットは以下があげられます。
- 耐久性
- 価格
耐久性
デメリットで気になる事は「耐久性」でしょうか。
タイヤソックス(布製タイヤチェーン)の代表作である「オートソック」だと、「雪上での推奨速度域は時速50kmで、その状態で150kmは走行可能」だと言います。
次にタイヤソックスは切れないのか?という疑問ですが、どんなタイヤチェーンでも「切れない」訳ではないですし、タイヤソックスも一緒です。
目安とすれば、1日20km程度のシャーベット状の雪の上を走行した場合、約5年程度は使用可能だと言われます。
また、「水分の多い雪では雪氷がタイヤに張り付いて滑ることがある」や「濡れたタイヤへの脱着は困難を極める」と言った意見もありますので、いざという時のタイヤチェーンと考えておくのがいいのではないでしょうか。
通行不可の場合がある
チェーン規制が出された高速道路などでは、タイヤソックスでは走行が不可の場合もあります。
ちなみに「特別な場所」としての規制区間をご紹介しておきますので、この区間を走行される方は、金属製のタイヤチェーンを持っておくのが良いのではないでしょうか。
<一般道>
都道府県 | 箇所名 | 区間 | 距離 |
山形県 | 月山道路 | 西川町月山沢~鶴岡市田麦俣 | 15.2km |
山梨県・静岡県 | 山中湖・須走 | 山梨県山中湖村平野~静岡県小山町須走字御登口 | 8.2km |
新潟県 | 大須戸~上大島 | 村上市大須戸~村上市上大鳥 | 15.3km |
福井県 | 石川県境~坂井市 | あわら市熊坂~あわら市笹岡 | 3.2km |
広島県・島根県 | 赤名峠 | 広島県三次市布野町横谷~島根県飯南町上赤名 | 2.5km |
愛媛県 | 鳥坂峠 | 西予市宇和町~大洲市北只 | 7km |
<高速道路>
都道府県 | 箇所名 | 区間 | 距離 |
新潟県・長野県 | 上信越道 | 信濃町IC~新井PA(上り線) | 24.5km |
山梨県 | 中央道 | 須玉IC~長坂IC | 8.7km |
長野県 | 中央道 | 飯田山本IC~園原IC | 9.6km |
石川県・福井県 | 北陸道 | 丸岡IC~加賀IC | 17.8km |
福井県・滋賀県 | 北陸道 | 木之本IC~今庄IC | 44.7km |
岡山県・鳥取県 | 米子道 | 湯原IC~江府IC | 33.3km |
広島県・島根県 | 浜田道 | 大朝IC~ 旭IC | 26.6km |
価格
1セット約10,000円程度でタイヤソックスは購入できます。
1セットあたりの金額は安く感じますが、使用頻度が多ければ、やはり金属タイヤチェーンの方がお得になります。
タイヤソックスは持っていても損はない?おすすめ6選
現在、タイヤソックスは、いくつか販売メーカーがある事が分かりました。
どんなメーカーで、どんな特徴があって、いくらぐらいなのか、詳しく調べてご紹介いたしますので、是非、参考にしてみて下さい。
1.オートソック
オートソックは、タイヤソックス(布製タイヤチェーン)の先駆けともいえる製品です。
12インチから20インチまでと幅広いサイズまで対応可能です。
製品名:AutoSock(オートソック)
重量:約1kg
適応サイズ:12インチ~20インチ
その他:チェーン規制適合
参考価格:7,570円~
2.バイスソック
バイセンフェルスから、布製タイヤチェーンの「バイスソック」をご紹介します。
ドイツ試験機関「TUV(テュフ)」の認定商品で、オーストリア・スノーチェーン規格「ONorm」の認定品でもあります。
製品名:バイスソック
適応サイズ:12インチ~20インチ
その他:TUV認定品
参考価格:7,700円~
3.イッセ
2019年に日本に上陸したスペイン・バルセロナ生まれの布製タイヤチェーンが「イッセ・スノーソックス」です。
高い耐久性に加え、優れた吸水力を発揮して水分の多い日本の雪道でもスリップしにくい性能を実現していると言います。
注意点としては、「時速40km/h以下」で走行をすると言う事です。
製品名:スノーソックス
適応サイズ:13インチ~22インチ
その他:チェーン規制適合
参考価格:11,990円~
4.スノーテックス
スノーテックスというタイヤソックスを販売しているのが株式会社コイズミです。
非金属性タイヤチェーンのイエティースノーネットも販売しています。
Amazonで販売されているスノーテックスはオレンジカラーで、コイズミの直販サイトだとレッドカラーです。
製品名:スノーテックス
適応サイズ:12インチ~21インチ
その他:チェーン規制適合
参考価格:7,065円~
5.グッドイヤースノーソックス
タイヤメーカーであるグッドイヤーがタイヤソックスの「スノーソックス」を販売しています。
注意点としては、時速40km/h以下で走行をすると言う事です。
製品名:スノーソックス
適応サイズ:13インチ~22インチ
その他:チェーン規制適合
参考価格:14,080円~
6.アイスカバー
レアマイスターのアイスカバーは、直径1cmのスパイクピンが付いた布製タイヤチェーンです。
「布だけでは心配」と言う方はいかがでしょうか。
製品名:アイスカバー
適応サイズ:13インチ~21インチ
その他:チェーン規制適合
参考価格:6,900円~
まとめ
タイヤソックスについていかがでしたか。
タイヤソックスは、軽量・コンパクトでいざという時に役に立ち女性でも簡単に取り付け出来ます。
雪が多く降る地域なら金属タイヤチェーンは必須ですが、たまにしか雪の降らない地域に住んでいるのであれば、タイヤソックスを持っていても損は無いでしょう。
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