一部地域では、必需品とも言えるタイヤチェーンですが「トラックは重いからチェーンが無くても走行できる」とか「トラックのタイヤは大きいのでチェーンなんて無い」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に移動距離が多いトラックですが、当然、雪道を走行する事も多いと思います。
高速道路を走行していると「チェーン規制」と表示され、パーキングエリアでチェーンを取り付けるトラックドライバーの方を見かけた事もある事でしょう。
そんなトラックのチェーンについて調べてみました。
チェーン規制の実施
2018年に国土交通省から新しい道路標識が導入されて、チェーン規制に関連する法令が改正されました。
言い換えてみれば規制区間が設定され、規制区間では「チェーン装着が義務化」されたと言う事です。
また、チェーン規制は一般道と高速道路がありますので、ご紹介いたします。
<一般道>
都道府県 | 箇所名 | 区間 | 距離 |
山形県 | 月山道路 | 西川町月山沢~鶴岡市田麦俣 | 15.2km |
山梨県・静岡県 | 山中湖・須走 | 山梨県山中湖村平野~静岡県小山町須走字御登口 | 8.2km |
新潟県 | 大須戸~上大島 | 村上市大須戸~村上市上大鳥 | 15.3km |
福井県 | 石川県境~坂井市 | あわら市熊坂~あわら市笹岡 | 3.2km |
広島県・島根県 | 赤名峠 | 広島県三次市布野町横谷~島根県飯南町上赤名 | 2.5km |
愛媛県 | 鳥坂峠 | 西予市宇和町~大洲市北只 | 7km |
<高速道路>
都道府県 | 箇所名 | 区間 | 距離 |
新潟県・長野県 | 上信越道 | 信濃町IC~新井PA(上り線) | 24.5km |
山梨県 | 中央道 | 須玉IC~長坂IC | 8.7km |
長野県 | 中央道 | 飯田山本IC~園原IC | 9.6km |
石川県・福井県 | 北陸道 | 丸岡IC~加賀IC | 17.8km |
福井県・滋賀県 | 北陸道 | 木之本IC~今庄IC | 44.7km |
岡山県・鳥取県 | 米子道 | 湯原IC~江府IC | 33.3km |
広島県・島根県 | 浜田道 | 大朝IC~ 旭IC | 26.6km |
スタッドレスタイヤを装着していても、チェーン規制発令時には、規制の対象である区間では「チェーンを装着していないと通行ができません」。
チェーン規制は、「大雪特別警報」や国土交通省から「大雪に対する緊急発表」「異例な緊急発表」などがあった場合に発令されます。
タイヤチェーンの必要性
タイヤチェーンの必要性は以下が考えられます。
- アイスバーンの路面でのスリップ
- 踏み固められていない深い新雪の路面でのスリップ
- チェーン規制時
当たり前かもしれませんが、タイヤチェーンは雪道でのスリップ事故防止のために必要です。
タイヤチェーンの装着目安として「外気温が5度以下」になったら装着を検討した方がいいかもしれません。
また、他のトラックがチェーンを付けている場合にも、チェーン装着の目安と言えます。
冬場は、向かう先や時間帯を念頭に置き、気象情報や道路情報などをこまめにチェックするようにしましょう。
トラックのタイヤチェーンの種類
トラックのタイヤチェーンには、金属チェーンと非金属チェーンがありますが、ここでは金属チェーンの付け方をご紹介します。
さらに、トラックのタイヤチェーンにはシングルタイプとダブルタイプがありますので、それぞれ説明します。
シングルタイプの場合(タイヤ1本分の幅)
シングルタイプとは1本のタイヤに対して巻くチェーンのことです。
一般的なタイヤに装着するタイプのチェーンですね。
ダブルタイプの場合(タイヤ2本分の幅)
ダブルは「ダブルタイヤ」用のトラックチェーンのことです。
2本で1セットのダブルタイヤは、より大きな荷重を支えることができます。
このダブルタイヤにチェーンを巻くときに使用するのが、ダブルタイプのトラックチェーンなのです。
ただし、ダブルタイヤの外側だけにチェーンを取り付ける場合は、シングルタイプのトラックチェーンで構いません。
ちなみに、ダブルタイヤ用のチェーンは一般的に通常のチェーンを2つ繋げたような形状をしていて、縦のチェーン(サイドチェーン)が3本あるので「トリプルチェーン」とも呼ばれています。
トラックチェーンの重さ
トラックのチェーンは、タイヤを見れば分かると思いますが、かなり重いです。
12R22.5のタイヤサイズのトラックチェーンの重さは、
- 約46.8kg
1本あたり約47kgですから、2本で100kg近い重さになる事が分かりますよね。
トラックチェーンの装着方法
トラックチェーンの巻き方には、以下の2種類の方法があります。
- タイヤチェーンを広げ、トラックを動かして巻く方法
- トラックを動かさずタイヤにチェーンをかぶせて巻く方法
使用するチェーンに合った、取り付け方法で装着しましょう。
また、チェーンは金属製のものが多く、素手で装着をおこなうと、ケガをする恐れがあります。
夜間に装着作業を行う場合は、明かりがないととても不便ですので、滑り止めの付いたゴム手袋や頭に取り付けるヘッドライトなどもあれば安全に装着作業ができると思います。
駆動輪に装着
タイヤチェーンを巻くのは、基本的に駆動輪です。
駆動輪とは、エンジンの力が直接伝わり、車を動かすタイヤのことを指します。
駆動輪が前輪であれば前のタイヤに、後輪あれば後ろのタイヤにタイヤチェーンを取り付けます。
トラックは後輪駆動のものが多いですが、3軸や4軸のトラックなどもあって、どれが駆動輪かわからない場合もあります。
自身のトラックの駆動輪を確認し、チェーンは駆動輪に取り付けるようにしましょう。
方法1:トラックを動かして巻く
- 取り付けるタイヤの後方、または前方にチェーンを広げ、ねじれがないように敷く。
- トラックを動かし、広げているチェーンの中心にタイヤがくるようにする。
- たるみがないように整えながらタイヤにかぶせていく。
- 最後にチェーンに取り付けられているフックを使用し、張りを調整する。
方法2:タイヤにかぶせて巻いていく
- チェーンの内側と外側を確認し、タイヤの上からかぶせる。
- 内側のフックを取り付ける。
- たるみがないように整えながら外側のフックを取り付ける。
- 最後にチェーンバンドを均等に取り付ける。
装着確認
トラックだけではなく、タイヤにチェーンを巻く際には上記いずれの方法も、たるみがなく均等に巻き付けることが重要です。
チェーンを巻いてから、数十メートル走行したあとに、再度チェーンを確認し、ゆるみがあれば巻き直す張り直すようにしましょう。
チェーンがタイヤの中心に来ているか、たるみやねじれがないかの確認も重要ですので確認してください。
その他にも、余ったチェーン部分はしっかり固定してください。
余ったチェーン部分を固定していないと、タイヤに巻き込んだりボディを破損させる事があります。
トラックチェーンを巻くときの注意点
トラックのチェーンを巻く際に注意するべき点は
- 張り
- ねじれ
- たるみ
- 固定
この4つがあげられます。
張り
>中でも最重要なのは何と言っても、チェーンがずれたりしないようにしっかりと「張り」を確認することです。
理想なのは、チェーンとタイヤの間に指が入らないくらいまで張った状態です。
もし、緩いかなと感じたら、走行中にチェーンが外れ車を傷つける恐れがあるので巻き直しが必要となってきます。
ねじれ
チェーンを広げて、どこがねじれているかを確認します。
チェーンがねじれていると、チェーンのリング部分が不自然に重なってしまい、団子状態になっています。
団子状態になってしまった場所を確認し、ねじれを直していきましょう。
直し方は、タイヤの進行方向に対して横向きに取り付けられているチェーンの間をくぐらせる方法です。
くぐらせたあとで、もしさらにねじれてしまった場合は、くぐらせる方向が逆ということなので逆方向にくぐらせて直してください。
たるみ
チェーンがたるんでいると、走行中にチェーンのたるみ部分が膨らみ、チェーンが外れ車を傷つけてしまう恐れがあります。
また、チェーンの外れによる事故に繋がる可能性も考えられます。
多少のたるみは大丈夫だろうと放置せずに、しっかりと装着しましょう。
固定
チェーンを付けるのは、少々手間でしょうし、寒い中での取付になると思いますので面倒だとも思います。
「はり、ねじれ、たるみ」を確認し、最後に固定を忘れずにしましょう。
正しく装着しないとチェーンの破損、事故につながるので、最終確認は大切です。
チェーンの外し方
最後にチェーンの外し方について説明します。
チェーンの外し方は、>基本的に取り付けた手順とは逆の工程をするだけです。
まず、外側と内側にある両方の金具を外して、チェーンをタイヤから外すようにしてください。
タイヤの内側にある留め具(金具)をつけたままチェーンを外すと、タイヤの内側でチェーンが絡まってしまい重要な装置を傷つけてしまう可能性があります。
大事な車にキズがついてしまったら大変ですから、注意しましょう。
まとめ
トラックのチェーンについて、いかがだったでしょうか。
大切な荷物などを運ぶトラックは、乗用車よりも大きなタイヤが取付されており、その大きなタイヤにチェーンを装着するのは大変かもしれません。
しかし、正しく確実に装着しないと重大な事故に遭遇もしくは巻き込む可能性もあります。
トラックを運転される皆さんは、寒い中で取り付ける事になると思いますが、頑張って下さい!
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