建設現場で見かける巨大なブルドーザーやロードローラー、農作業に欠かせないトラクター。
これらの特殊車両を公道で運転するには、大型特殊免許(大特免許)が必要です。
普通免許とは違い、運転できる車両や取得方法には独自のルールがあります。
取得にかかる時間や費用、仕事での活かし方を知れば、大特免許がどれほど役立つのかが見えてくるはずです。
大型特殊免許(大特)とは?
大型特殊免許(大特)とは、特殊な大型車両を運転するための免許です。
普通自動車免許とは異なり、農業機械や建設機械などの特定の車両を公道で運転できる資格です。
では、大特免許の基本的な定義と種類について詳しく見ていきましょう。
大型特殊免許の定義
大型特殊免許は、道路交通法に基づき、特殊な構造を持つ大型自動車を運転するために必要な免許です。
例えば、以下のような車両を公道で運転する場合に必要となります。
- ホイールローダー(建設現場で使用)
- ブルドーザー(土木作業に活躍)
- コンバイン(農業用機械)
- ロードローラー(舗装工事で使用)
この免許を持っていることで、建設・農業・産業分野での就職や転職の幅が広がります。
第一種・第二種の違い
大特免許には、第一種と第二種の2種類があります。
種類 | 運転できる車両 | 主な用途 |
---|---|---|
第一種大型特殊免許 | 建設機械・農業機械 | 一般的な業務用車両の運転 |
第二種大型特殊免許 | 特殊な旅客運送車両 | 旅客用特殊車両(ほぼ取得者なし) |
ほとんどの人が必要とするのは 第一種大型特殊免許 です。
第二種は旅客運送を目的とした特殊車両用で、ほぼ取得の必要がありません。
農耕車限定の大特免許とは?
農業分野では「農耕車限定」の大特免許が存在します。
これは、公道を走る トラクター や コンバイン などの農業用機械に限定されており、建設機械の運転はできません。
農業従事者向けに特化した免許で、取得費用も安く、試験の難易度も比較的低いのが特徴です。
大型特殊免許で運転できる車両
「大特免許を取得したら、どんな車に乗れるのか?」
これは、免許取得を考えるうえで最も気になるポイントです。
具体的に、運転できる車両の種類を詳しく解説します。
大型特殊自動車
大型特殊自動車とは、大型で特殊な用途のために設計された車両のことを指します。
以下のような車両が該当します。
- ブルドーザー
- ホイールローダー
- モーターグレーダー
- ロードローラー
これらは主に建設・土木工事で活用される重機です。
ただし、「作業」を行うには 別途作業資格(車両系建設機械など)が必要になります。
小型特殊自動車
小型特殊自動車は、大型特殊自動車よりもコンパクトで、最高速度15km/h以下の車両です。
- フォークリフト(公道走行時のみ)
- スノープラウ(除雪機)
- 小型トラクター(農業用)
大特免許があれば、小型特殊自動車も運転可能ですが、作業には別途技能講習が必要になる場合があります。
原動機付自転車(原付)
意外かもしれませんが、大特免許を取得すると 原付バイク(50cc以下) も運転可能です。
しかし、普通自動車は運転できないため注意が必要です。
大型特殊免許を取得するメリット
「わざわざ大特免許を取るメリットはあるの?」
そう考える方もいるでしょう。
実は、この免許を持っていると 仕事の幅が広がるだけでなく、収入アップの可能性も高まります。
就職や転職の幅が広がる
建設業・農業・物流業界では 大特免許の有無が採用条件 になることが多く、取得すれば即戦力として働ける機会が増えます。
給与アップにつながる
重機を扱えると、手当がついたり、特定の現場での 資格手当が支給 されることがあります。
追加の免許取得がしやすくなる
大特免許を持っていると、次のような関連免許の取得がスムーズになります。
- けん引免許(トレーラーや大型農機を運転)
- フォークリフト技能講習(荷役作業に必須)
- 車両系建設機械の資格(実際の作業が可能に)
大型特殊免許の取得方法
大特免許を取得するには、主に 指定教習所を利用する方法 と 一発試験を受ける方法 があります。
それぞれの特徴を比較し、自分に合った取得方法を選びましょう。
取得条件
大特免許を取得するには、以下の条件を満たしている必要があります。
条件 | 内容 |
---|---|
年齢 | 18歳以上 |
視力 | 両眼0.7以上(片眼0.3以上)、深視力検査あり |
聴力 | 日常会話が聞き取れること |
身体条件 | 運転に支障がないこと(障がいのある場合は事前相談) |
取得方法別の特徴
大特免許の取得方法は 「指定教習所を利用する」 または 「一発試験を受ける」 の2種類です。
✅ 指定教習所を利用する(通学・合宿)
- メリット:試験免除で確実に取得できる
- デメリット:費用が高い(約10万~15万円)
- 期間:最短3日~5日
✅ 一発試験を受ける(試験場で受験)
- メリット:費用が安い(約2万~3万円)
- デメリット:技能試験の難易度が高く、何度も受ける可能性がある
- 期間:合格次第だが、一般的には数週間~数か月かかる
取得にかかる費用
指定教習所なら 試験免除 でスムーズに取得できますが、費用は高めです。
一発試験は 費用が安い ものの、試験対策をしないと何度も受験することになり、かえって時間とお金がかかる可能性があります。
取得方法 | 費用 | 期間 |
---|---|---|
指定教習所(通学) | 10万~15万円 | 3~5日 |
指定教習所(合宿) | 10万~12万円 | 3~4日 |
一発試験 | 2万~3万円 | 個人差あり |
大型特殊免許取得の注意点
大特免許を取得する前に、知っておかないと後悔するポイント があります。
「取ったのに仕事で使えない…」「思ったより難しくて失敗した…」とならないために、事前に確認しておきましょう。
普通車やトラックは運転できない
大特免許は 特殊車両専用 であり、普通乗用車やトラックは運転できません。
大型トレーラーをけん引するには 「けん引免許」、バスを運転するには 「大型二種免許」 など、別の免許が必要です。
作業には追加の資格が必要
大特免許で特殊車両を公道で運転することはできますが、作業を行うには別の資格が必要 です。
例えば、ブルドーザーで整地作業をするには 「車両系建設機械技能講習」 の修了が必須です。
深視力検査で不合格になることがある
大特免許の視力検査には 「深視力検査」 が含まれており、これに不合格だと取得できません。
奥行きの感覚を測る試験で、視力の左右差が大きい人や普段メガネを使わない人は要注意です。
一発試験は難易度が高い
教習所を利用せず、運転免許試験場で直接試験を受ける「一発試験」は、合格率が低く、何度も試験を受けるケースが多い です。
技能試験では減点基準が厳しく、独学で合格するのは難しいため、事前の練習が必要です。
大型特殊免許と合わせて取得したい資格
大特免許を取得しても、実際の業務で使うには 追加の資格が必要になるケース があります。
例えば、ブルドーザーやホイールローダーを使って作業をするには、 「作業資格」 を取得しなければなりません。
ここでは、大特免許と一緒に取得すると役立つ資格を紹介します。
車両系建設機械(整地・運搬・積込用)
建設現場でホイールローダーやブルドーザーを運転する場合、「車両系建設機械(整地・運搬・積込用)」の技能講習 を受講する必要があります。
資格名 | 操作できる機械 | 取得方法 |
---|---|---|
車両系建設機械技能講習 | ブルドーザー、ホイールローダー | 指定講習を受講(学科+実技) |
小型車両系建設機械特別教育 | 小型ショベルなど | 簡易講習 |
この資格がないと、 機械を運転できても、実際の作業はできません ので、建設業界で働くなら 必須 です。
フォークリフト運転技能講習
フォークリフトは 「小型特殊自動車」 に分類されるため、 大特免許があれば公道での運転は可能 ですが、倉庫内や工場で 荷物の積み下ろしを行うためには「フォークリフト技能講習」を受ける必要があります。
資格名 | 操作できる機械 | 取得方法 |
---|---|---|
フォークリフト運転技能講習 | 1t以上のフォークリフト | 指定講習を受講(学科+実技) |
けん引免許(トレーラーなどを運転する場合)
けん引免許を取得すれば、 大型の農機や建設機械をトレーラーで運搬 することができます。
特に、農業や建設業で 重機を移動させる必要がある方には必須の資格 です。
資格名 | 操作できる車両 | 取得方法 |
---|---|---|
けん引免許 | トレーラー、大型農機の運搬 | 指定教習所 or 一発試験 |
これらの資格を 大特免許とセットで取得することで、仕事の幅が格段に広がります。
特に 建設業界や農業で働く方には、組み合わせて取得するのがおすすめ です。
大型特殊免許の一発試験を受ける場合の注意点
「費用を抑えて免許を取得したい!」
そんな方が選ぶのが 一発試験 です。
しかし、試験場で直接受験するため、 難易度が高く、何度も試験を受ける可能性がある というデメリットもあります。
ここでは 一発試験の費用や注意点 を解説します。
費用と試験の難易度
項目 | 内容 |
---|---|
受験費用 | 約2~3万円(試験手数料+免許交付費) |
合格率 | 低め(特に技能試験は難関) |
必要な準備 | 事前に練習場で技能を習得しておく |
一発試験は 教習所を利用しないため、費用が安い のがメリットですが、試験内容を理解していないと、何度も受験することになり、結果的に費用がかさむ ことも。
一発試験のデメリット
試験は「学科試験」と「技能試験」の2つがありますが、 技能試験の難易度が特に高い です。
受験前に しっかりと対策をしておかないと、合格は難しい でしょう。
一発試験の主なデメリット
- 何度も試験を受ける可能性がある(合格率が低い)
- 試験は平日のみ(仕事を休む必要がある)
- 練習できる場所が限られる(公道で練習は難しい)
- 試験官の指導が厳しい(教習所のような丁寧な指導はない)
一発試験に合格するためのポイント
- 事前に民間の練習場で技能練習を行う
- 試験内容を把握し、減点されない運転を心がける
- 合格者の体験談を参考にする
特に「方向転換や踏切の通過方法」は減点されやすいので、 試験のポイントを事前に押さえておく ことが重要です。
まとめ
大型特殊免許(大特免許)は、建設や農業などの現場で特殊車両を運転するために欠かせない資格です。
取得することで、ブルドーザーやロードローラー、トラクターなどを公道で運転できるようになり、仕事の幅が大きく広がります。
ただし、作業を行うには追加の資格が必要だったり、一発試験の難易度が高かったりするため、取得方法は慎重に選ぶことが大切です。
確実に免許を取りたいなら、教習所を利用するのが近道でしょう。
大特免許は短期間で取得できる上に、業界によっては重宝される資格です。
キャリアアップや転職を考えているなら、ぜひ挑戦してみてください。
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